今週のお題「本棚の中身」
我が家には本棚が1つしかなく、
内訳は
- 漫画97%
- 絵本と図鑑3%
見事な漫画だらけの本棚で、ほとんど息子の本です。
息子の大学進学の時に断捨離したので、今は集めている途中の本か、手元に置いておきたい本だけになっています。断捨離以降は借りるか電子書籍に変えました。
絵本は今はもちろん不要なのですが、どうしても手元に置いておきたい気持ちが強い本だけ7冊だけ売らずに置いています。
その中で特に大好きな絵本は
「ちいさいおうち」と「しょうぼうじどうしゃじぷた」の2つです。
ちいさいおうち
自分が子どもの頃に図書館で借りて何度も何度も読んだ本です。大人になり店頭で見つけた時に懐かしくて買ってしまいました。
自分の記憶では、絵はそのままで、もう少し大きな本だった気がしたのですが、それは私が子どもだったからかもしれません。
最初は自然に囲まれて四季を感じながら幸せに暮らしている小さなおうちが、ある日突然道路ができ、車が通り人が忙しそうに行き来します。
周囲の土地開発でだんだん都心の真ん中になってしまい、四季を感じず、月も見えず、誰にも見向きもされずボロボロになっていく可哀想な家。最後はその家を田舎に移動させて、幸せに暮らせるようになるという話です。
実際に高度成長期にこのような事が起きた家はたくさんあるだろうなと思います。現実には家を動かすのは色々無理があるので解体されたでしょう。
絵本なんですが、夢のあるキラキラとしたお話ではなく、遠回しに環境破壊の現実を訴えています。
最後はハッピーエンドになるのですが、便利になるということは、必ずしも幸せではない事を気づかせてくれます。
なんとなくほわっとした絵が好きでした。太陽が微笑んでいて、なんとなく温かみのある絵を見て、私もこんな家に将来住んでみたいと思っていました。
しょうぼうじどうしゃじぷた
図書館で借りて子どもに読ませた時に素晴らしい本だと思い購入しました。
消防署にはハシゴ車、ポンプ車、救急車、ジープを改良した小さな消防車の「じぷた」の4台の車がいます。
じぷたは小さな火事しか出動する事はないので、大きな火事が起きて活躍する他の車が羨ましいと思っています。子ども達もじぷたには全く興味も示してくれないので、自分がとても醜くて悲しくなります。
ある日、山で火事が起き、大きな車は山の頂上にたどり着けないため、じぷたが出動して消火にあたり、無事に山火事が防げました。その事が翌日の新聞に掲載されると、じぷたが人気者になるというお話です。
人にはそれぞれ長所があり、人をうらやんだり、嫉妬することはもちろんあるけど、自分の長所を生かす所で頑張れば良いという事を伝えてくれます。
「みんなちがって、みんないい」ですね。
私は、息子がおそらく周りに父親がいることを羨ましく思うと考えていたので、自分しか持っていない事もたくさんあることに気づいて欲しかったのです。絵本を何度も読む事で伝われば良いなと思って本棚に置いていつでも読めるようにしました。
大きくなり「父親を知らない事は、俺にしかできない経験の一つ」と言える様に成長したので、この話が遠回しに心に伝わっていたのかもしれません。
今回伝えたい事
絵本は大切な事をシンプルに伝えてくれる力がある。