私の職場は私より年上の人が多く、親の介護を抱えている人もいます。
先日も職場で、みんなで自分の老後についての話をしていました。
アラフィフの老後の心配は、お金より認知症
世間では私達の世代は年金額も減らされ、自分達で老後資金を準備しておかなければならないと言われていますが、私の職場の人達はお金より、まず自分が認知症になる心配をしている人が多いです。
うちの職場に来るお客さんの中で週に1回は
「日にちがわからない」
「曜日がわからない」
「家がわからない」
という事を話される客が訪れます。
日々目撃するので、何となく「自分もいつかあんな風になってしまうかも」
という漠然とした不安を感じてしまいます。
お金は今から対策できるが、認知症は対策できない
お金に対しての考え方は人それぞれだったり、欲を言い出したらきりがない部分も多いです。また私たち世代は老後まで時間が少しあるので、対策ができるから不安を口にする人はアラフィフはまだ少ないです。
ただ、認知症は「絶対これをしておけば大丈夫」という対策ができません。
お金をいくら持っていようが、なるときは、なるのです。
認知症疑いのおじいさんに自分の将来を重ねてしまう
この1週間に2回遭遇した実際のおじいさんの話です。
ケース1:怒るおじいさん
認知症の行動・心理状況に
「怒りっぽくなる、イライラ、些細なことで腹を立てる」というのがあります。
先日もたくさんの通販の請求書とうちの職場の書類を持ったおじいさんが職場にやってきました。
通販の請求書と、たまたまその請求書の下に私の職場からの書類があったのです。おじいさんはもう混同していて判断がつかない様です。
おじいさん:「この請求書を払うのはどうしたらいいのか?」
職員:「うちの出した書類とは違いますよ」
おじいさん:「そういう事を聞いているんじゃない!払う必要があるかどうか聞いているんだ!」
とお怒りになられます。私たちが払うべきとか判断できる立場ではないので
職員:「ご家族に相談されたらいかがですか?」
おじいさん:「相談できる家族はおらん!そういうことを聞くな!」
と怒りがヒートアップ。
このやり取りを見ていた上司が、おじいさんの興奮を抑えるために30分以上対応してくれました。
上司が近くの民生委員に確認したところ、独居のご老人だったようです。だから家族の事を聞かれたらお怒りになったみたいです。
私自身も息子が出て行ったあとは、独居で年老いていくのがわかっています。私もこんな風になるかもしれないという漠然とした将来を感じてしまいました。
ケース2:道に迷った人おじいさん
認知症のサイン・症状に
「慣れた道で迷うことがある」というのがあります。
「帰る道がわからない」といって迷っているおじいさんを連れて、60代ぐらいの男性が「ここに地図ありませんか?」と尋ねてこられました。
このおじいさんはケース1のおじいさんと違って、とても謙虚で穏やかな方でした。
おじいさん:「今どこにいるかわからないから、とりあえず家に帰りたい」
職員:「ご住所はどこですか?」
おじいさん:「〇〇町〇〇ー〇〇」
60代男性:「住所はおっしゃられるので、地図を見せて道順を教えてあげたい」
地図を見たら、15分程歩けばつく距離でした。
60代男性:「僕が一緒に行きましょう。どうせ同じ方向に行くから」
おじいさん:「そんな事をしたら罰が当たります」
せっかくなのでこの方のご厚意に甘えましょう!とおじいさんをなだめて、60代の男性が連れて行ってくれることになりました。穏やかなご老人だったので、お優しい地域住民の方が対応してくれたのでこちらも助かりました。
認知症の老人が家を出て帰ってこれなくなった話をたまに聞きます。今回実際に道に迷うおじいさんに遭遇したことで、また近い将来の自分になるかもしれないという漠然とした不安を感じてしまいました。
不安に対して今できることは、生活習慣を見直すこと
結局みんなで話していたのは、生活習慣を見直して少しでも健康的に長生きすることを心掛けるしかないよねと。
適度な運動、バランスの良い食事、良質な睡眠
簡単なようで、これが案外難しい…。
今回伝えたいこと
認知症の症状は人ぞれぞれ
誰にでもできるのは、生活習慣の見直し